GYPSY TALE ~流浪する物語たち~

MMORPG「Master of Epic」、PCゲーム「The Elder Scrolls IV Oblivion」、「幻想神域 -Cross to Fate-」の世界を旅する放浪一家の日々を適当に書き連ねる日記

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5章5節

「Rumor」
 うん、すっごく遅い更新ですね。一度データ吹っ飛んで、やる気失せてたとか超言いわけしかできませんハィ。書き直し+更に書き足ししてたらかなり長くなったので分割。

~5章5節 いまだ終わらず~


 ただ、強くありたかった。
 強く、"死"すら逃げ出すような存在になりたかった。
 そして一つの道を見つけた。
 障害を裂く凶刃を手にし、敵の流す血すら利用し、その身に纏うは冥府の呪詛。一度戦場に伏そうとも瞬くうちに舞い戻り、なおも立ち塞がるモノ─ヘルナイト。
 本来ならば死は一度きりの、一方的な旅立ちだ。けれどこの島ではそれも仮初となり、行くたびの復活も可能だ。そんな環境の中、生まれた一つの技術…"死体回収"。周りの奴らは言う。『そんなものは役に立たない』と『それを極める奴の気がしれない』と。確かに"死体回収"は自身が死んだ時にしかその真価を発揮できない。しかしだから何だ?お前たちの言う強さを押し付けるな。これも一つの強さではないか。敵を如何に早く、的確に倒すかだけが強さじゃないだろう?物事を一つの方向からしか見れない癖に笑う権利がお前たちにあるのか?
 周りを取り巻く嘲笑─あいつらを見返してやりたい、そんな思いがないと言えば嘘になる。けれどこれだけは言いたかった。無駄なものはないのだ、と。

 ─青い光が降り注ぐ─

 ─心の内側から言葉にならない高揚感が沸き起こる─

 ─今なら何かをやれそうな気がする─

 ─何を?─

 ─あぁ、そうだ…─

 ─他人をあざ笑えるほど強いのか、俺が試してやろうじゃないか─



「…やったのか?」
 短い殺し合いの後に流れた数瞬の沈黙の中で、怪我を負った盾使いの男が恐る恐る呟いた。その場にいた全員が、倒れ伏した斧使いを無言で見つめたが、斧使いの巨躯はピクリとも動かない。

 ─まだだ。

 我知らず固唾を飲みながら、ファリオンは確信めいた予感を感じた。一瞬たりとも離されることなく注がれた視線の先では、いまだに斧使いの体が転がっているだけだが…─ そんな予感に呼応するように、ローブの内ポケットからドクンと鼓動のような気配を不意に感じとった。いきなり感じた気配に驚いて反射的にポケットの中に手を突っ込むとそこには、普段からすぐに身に付けられるようにと仕舞ってあったファントムモノクルが収められていた。それを取り出すと手のひらにすっぽりと収まる大きさのそれはとても微かな、それでいて規則正しい落ち着いた気配を放っており、"使え"とばかりに所有者であるファリオンへ語りかけてくるようだった。
 ファリオンは一瞬戸惑った。使い慣れた無機物の道具がまるで生き物のような気配を放ち、己の手のひらの上にあるのだから…しかし、ファリオンはこれを付けなくてはいけないという予感めいたものを強く感じており、すぐさまこの不可解な現象のことを"極度の緊張から勘のような類のものがこのような変わった形で知らせている"のだろうと考えることにした。そしてその予感に従い、不可視の死霊すら見抜くその片眼鏡をさっと装着して再び同じほうを見やった。するとそのレンズ越しに見える光景の中に、本来なら見ることのできなかったであろうあり得ない光景が見えてきたのだった。

 横たわる斧使いの巨体から、すり抜けるように半透明の人影がゆっくりと起き上がる。一糸纏わぬ霞のように今にも消えてしまいそうな儚いそれが霊体であることにファリオンはすぐに悟った。何らかの理由で死んでしまうと魂は肉体から切り離されて、魂を繋ぎ止める契約をしたソウルバインダーの元へ強制的に戻される。その後、然るべき手順を取って再び体に魂を入れ直すことで蘇生することができるのだが─目の前の現象はその理から外れたものであり、それだけでも十分に驚くに値することなのだが、斧使いの体から抜け出した霊体の人物はそれ以外にも驚くべき要素を持っていたのだ。まず肉体と魂の種族が異なる点。地面に大の字で倒れているのはパンデモスの巨躯だが、霊体の人物はどう見てもパンデモスではありえなかった、むしろあの標準的な体格はニューターのものだ。そして一際注意を引くのがその霊体の瞳に宿る狂気の滲むような蒼い輝き─正体が誰なのか判別のし辛い顔の中で唯一ハッキリとその存在を主張する狂った蒼、それだけが闇の中に光る猫の目のように閃いていた。
 斧使いの体から抜け出した霊体の人物は、手足を軽く払う仕草をすると不意に壁際へと走り出した。その向かう先にあるのは折り重なって横たわる男女二つの死体。
「まだ来るぞ!」
 ファリオンは見たこともない現象に驚くあまり反応が遅れてしまい、注意を促すべく叫ぶも言い終わらないうちに霊体の人物は死体の一つへとあっという間に溶けるように入り込んでしまった。
そして─女武道家の方の体がゆっくりと、ぎこちない動きで起き上がる。
「あぁ、まだだ…」
 女武道家の瞳が一瞬蒼い光を閃かせ、思い切り地面を蹴ってスタートダッシュを切ると狂喜の叫びを上げた。
「ROOOOOUUUUUUUND2ゥゥゥゥゥゥゥ!!」

| MoE:Book of Rumor | 22:39 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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